空にかけた夢

昨日、K-WISHの活動として芸術村で歌ってきました。とても温かいライヴで良かったです。うちの娘は「貴重品預かり係」を申し出て、しっかりみんなのお財布を抱えて、一番前の席で観てました。じつは、K-WISHのみんなに「一緒に歌えばいいのに」と言われたけれども、自宅では大声張り上げて歌ってる彼女が「歌えない」の一点張り。なぜなのか……母には分かる。だって彼女、「ソロのパート」ばかり真似してるんだもの。クワイアの歌うハーモニーは知らないんだよね、たぶん。

それはともかく、無事に歌い終わって、帰ろうとしたとき、娘がどうしてもOpen Skyというプロジェクトの展示を観て行きたいと言う。昨日の屋台村オープニング・イヴェントも観に来ていたので、けっこうへとへとだったけど、ぜひにと請われて中に入った。自作の飛行機の現物と、写真、ヴィデオ、そして奥には……なんと、フライト・シミュレーターがあった。しくみはハンググライダーに似た感じ。先に娘が、あとでわたしもやってみたけど、けっこう操作が微妙で難しい。わたしはパラグライダーで飛んでいたこともあるけれど(だからなおさら)、こういうスピードが出るのは苦手だなぁ、とつくづく思った。やっぱりわたしはアバウトなものが好き。ところが娘は興味を持ったらしく……お目々きらきら。(いくら危険だと分かっていても、もしこの子がやりたいと言い出したら、わたしは絶対に止められないだろうな……。)

興味をもった証拠に、娘は30分後から始まる「対談」まで観ていくと言い出した。うーん、大人同士の話だよ、途中で出ていくんじゃないかと危惧したが、絶対に最後までいると言い張る。しかたなく、つきあうことになる。

待っているあいたに、このプロジェクトの言い出しっぺ、八谷和彦さんのプロフィールを読んで、PostPetの作者だと知った。ちょっとびっくり、でもなんとなく納得。人がやってないことをやるのが好きだというのは、アーティストの常だものね。

一方の、対談の相手は、高橋匡太さん。21世紀美術館で、今、「夢のたね」プロジェクトを展開中……って、あっ、これって昨夕、娘が作ってた、あの光るひらひらじゃないの! 光るひらひらって、何のこっちゃと言われそうだけど、どう表現していいものやら分からない。先が尖ったひょうたん型みたいな白い紙を3枚重ねてくっつけたものに「自分の夢」を描いて、先端にLEDの発光ボタンを付け、それを空に放り投げると、ひらひら舞いながら落ちてくる「夢のたね」なんです。ともかくも、それを12月6日に気球を上げて、金沢の空からまくというのです。その二人の話だというので、ちょっと面白そうと、わたしも腰を落ち着けたのでした。

……結局、娘は1時間もしないうちにそわそわしだし(お腹がすいたのであろう)、途中で退席するはめにはなったのですが、それでもけっこう楽しめました。まさか娘連れで大人向けの「対談」を聞きに行けるなんて思ってもいなかったので、いつのまにかそこまで成長した娘にありがとう。それにしても、ああいう参加型のアート・プロジェクトって、いいなぁ……企画する人も、参加する人も、観る人も、幸せにするもの。規模はぜんぜん小さいけれど、ジャンルは全然違うけど、わたしもそういうのを目指していきたなぁ……と小さな夢のたねをいただきました。ありがとう!

ちなみに、娘の夢のたねには、「Hello! I'm XXXX(←彼女の名前). I'm 8(←彼女の年齢). 英語の先生になりたい。」とありました。うれしはずかし……。

わたしの夢のたね……? 決まってるでしょ^^;……でも、まだ内緒。