Les Miserables金沢公演

20年前、ニューヨークに行ったとき、どうしても手に入れられなかったのが、Les MieserablesとCatsのミュージカルのチケットでした。念願のこの作品が(日本語だけど)金沢に来たとあって、家族3人で観に行ってきました! ミュージカル通の友人が、有名ミュージカルの中でも一番いい歌が多い作品だとべた褒めしていたこともあって、どうしても見たかったし、娘にも見せたかった。でも、小4の娘に理解できるか、3時間もの演目を最後まで見通せるかが心配だったし、それ以上に、図書館で借りてきた「ああ、無情」の子ども向けの本を娘は「怖い!」の一言で拒否したもので、以下のとおり、ふだん以上にアプローチを工夫しながら「予習」をたっぷりしていきました。

まず最初に、朝食時などにさりげなく日本語版のCDを流してみました。

レ・ミゼラブル (赤)

レ・ミゼラブル (赤)

このCDのおかげで、プロローグの音楽や、各キャラクターのテーマミュージック、大雑把な物語の流れに親しむことができました。

耳に音楽が慣れてきた後に、まずは次のDVDの中から有名な曲をいくつかYouTubeで聴かせ、その後、本編を見せました。YouTubeの段階を踏むことで、娘は「あ、この歌、知ってる!」「これ、インターネットで見た!」と、興味をもつようになります。

Les Miserables: 10th Anniversary Concert [DVD] [Import]

Les Miserables: 10th Anniversary Concert [DVD] [Import]

このDVDは「レ・ミゼラブル」の公演10周年を記念して開かれたオールスター版の「コンサート」を収録したもの。どうせなら英語版で、できるだけキャストがいいバージョンを……と思って探し、中古で入手しました。演技はついていないのだけど、どの歌手もすばらしい! また、舞台の様子をところどころビデオで挟み込んであるので、今回の金沢公演でも、「あ、あれと同じ場面だ!」という具合に娘の興味を惹くことができました。ちなみに、こちらの歌は英語版です。

このDVDを娘と一緒に見ながら、比較的、複雑なこの大河ドラマのあらすじを娘に解説し、主な登場人物を理解させました。案の定、娘は「小さなコゼットちゃん」がお気に入りになり、そのコゼットを救い出すジャン・バルジャンが大好きになったのでした。狂言回しの宿屋のおやじとおかみの歌も、「あきれた」などと言いながらもけっこう引き込まれていたようで、あとで鼻歌をうたったりしていました。娘が怖がっていた砦での闘いもどうにかクリアできたし、エポニーヌの悲恋にも見入っていました(On My Ownはメロディーだけでも美しいので、YouTubeで最初に聴かせた曲の1つです)。

ちなみに、もともとは「娘のために」していった予習だったけど、親のためにも予習していって正解だった……と思わずにいられませんでした。時代背景が分からなければ楽しめない……といったレベルの話ではなく、ストーリーそのものがけっこう簡略化されているものだから、元の話が分かっていなかったら、場面が分からなかったり、つながりが理解できなかったりして、楽しめなかったと思うんです。

プログラムと会場で購入してきた歌の楽譜(安かった!)、それに英語のDVDがあるので、1度で2度おいしいどころか、これから3度も4度も楽しめそうです。(しかも英語で!……というところが、ミソなんですが。)