泉野イングリッシュでは,《「英語のできる子ども」育てをサポートするキッズ英語&英語子育てスクール》をめざします。アルク英語教室を柱のひとつにしながら,そこにはとどまらず,英語子育てをしたいと思っている親(特にママ)たちをサポートしていくことをもうひとつの柱としてうち立てたいと考えています。

そう考えるようになったのは,自分自身が娘の英語学習のために何をしてきたかを振り返ってのことです。わたしは娘に英語を“勉強させて”はこなかったのですが,ゼロ歳の頃から英語のCDやビデオだけではなく,自分からもできるだけ英語で声掛けしたり,本を読み聞かせたりすることで,娘が英語になじむように努めてきました。

自慢話めいていて恐縮ですが,小一になった娘は,今やインターナショナル・スクールの土曜学校に嬉々として通い,英語のドリルを遊び感覚でやりたがる子に育っています。だけど実は,この3月,インターに初めて行った時には,自分の名前を名乗るのにファースト・ネームが先だということさえ知らない子でした。会話の定型文などは教え込んでいなかったからです。

だけど耳だけはできていたためか,娘はこちらに助けを求めることもなく,ほどなく相手が言っていることをキャッチし,おぼつかないながらも"My name is..."と真似しはじめたのです。その様子を見たとき,わたしは耳を先に作ることの重要性を痛感しました。人は聴きとれないことを口にすることはできません。口先だけおうむがえしに丸暗記した英会話は応用がききません。だけど聞き取りさえできていれば,生の英語と直面したときに,そこから自分で吸収できるのです。おそらく,そうやって自分でゲットしたほうが,教え込まれるよりもはるかに効率的で定着がいいようにも思います。

よく「英語をシャワーのように浴びせる」ことの重要性が指摘されます。それはもちろん重要なのですが,ただ英語の音を流しつづけるだけよりも,親が語りかけたり,絵本を読んでやったりすると,さらに効果的なのは間違いないし,おやこ関係を育てるためにも大切なことだと思います。(なにしろ,赤ちゃんはママが大好きですから。)小さい頃には「英語って楽しい」という感覚をもたせることが,とても大切だと思います。

また,ママからもインプットできればベターだというのは,そのほうが子どもが英語に触れる時間が増えるという重大なメリットがあります。

週に1回か2回,英語教室に通ったからといって,そこで得られるものはほんのわずかです。子どもたちが何度も何度も間違いながら反復し,時間をかけて言葉を習得していくことは,子どもたちが日本語を習得していく姿を見ていても分かります。

仮に週1時間,専門の先生によるすばらしい授業を受けたとしても,それだけで言葉が身に付くとは到底考えられません。長い時間を過ごす家庭において,地道に英語をインプットしていくこと,とりわけ長時間赤ちゃんと接し,赤ちゃんが最も信頼している人(多くは母親)からのインプットは,とても効果的です。自分で語りかけたり,読み聞かせたりできない……という人もいるかもしれませんが,少なくとも,親が子どもの英語学習についてある程度把握し,家庭においてなんらかの英語環境を作ってやることはとても有効なことだと信じています。

だから,泉野イングリッシュでは,子どもに英語力をつけさせたい親のサポートを重要視していくつもりです。

http://blog.alc.co.jp/d/3302457
2006/12/02の日記より再掲載