泉野イングリッシュは,20年来翻訳の仕事をしてきた英語子育て中のママが,石川県金沢市の文教地区「泉野」に開いたキッズ英語と英語子育てのための小さなスクールです。英語を道具にするグローバル・キッズを育てることが当スクールの目標です。しかし,小さいお子さんにとっては特に,家庭における英語環境作りがたいせつになりますので,親のブラッシュアップももうひとつの目標にしています。

泉野イングリッシュでは,2歳以上の幼児さんから小学生までについては,英語教材作りと通信教育で定評のあるアルク社の「Kiddy CAT英語教室」のフランチャイズ校としてレッスンを行ないます。

数あるフランチャイズのなかからどうしてアルクを選んだの? と,時々,訊かれるのですが,その理由のひとつは,アルクは日本国内で暮らしながら英語力を身につけてきたわたし自身が,長年使い続けてきた信頼性の高い教材を作っている会社だからです。もうひとつの理由は,現在,小学一年生になった娘のために使用してきたアルク社の数々の児童英語教材(たとえば,胎教から赤ちゃんまでの「エンジェル・コース」,1歳の頃にビデオ雑誌として購入していた「アルクのABC」,小学生を対象にしたCD-ROM教材「スクール・バス」,その他副教材の数々……)の質の高さに,これなら自信を持ってお薦めできると感じたからです。

特に今回,自分で教えてみようと考えてから,エンジェル・コースのカセットテープを久しぶりにかけてみて,その内容の豊富さと質の高さにあらためて驚かされました。その後のアルク英語教室の教材や,小学生用の副教材などとも連携が取れていて,無理なく定着していけるように工夫されています。

もうひとつの理由は,アルク社の自由度の高さです。

他のフランチャイズ・スクールでは,自社の定められたレッスン以外,何も行なってはいけないといった制約があるところも少なくないようです。でもわたしは,年に数度はネイティヴの講師を招いたイベントや特別レッスンを行いたかったし,自分や娘のお気に入りの質の高い英語の絵本などもレッスンに盛り込みたかったのです。その点,アルク社ではレッスン内容は個々の教師に任せられているので,自分の知識や経験をフルに活かしたレッスンを独自に工夫していけます。

ただし,今のところ,アルクのKiddy CAT英語教室は,2歳未満のベビー&トドラーについては対象としていません。(もちろん,その年齢を対象としたアルクの教材はいっぱいありますが。)わたしは自分の経験上,2歳未満の赤ちゃんについても,親子で楽しみながらいっぱい英語に触れることは有効だと考えています。だから,キッズ英語を教えることを考え始めたとき,できれば英語子育てをしたいと考えている親を対象にしたレッスンをしたいと,即座に思ったのです。ベビーやトドラーに対しては,教室で先生が教えるというのではなく,家庭のなかで親が英語環境を与えてやることが重要なポイントになります。だけど,教材だけ買って安心してしまったり,セットで購入したものの何をどう使っていけばいいのか分からない人も少なくありません。それでは宝のもちぐされです。せっかくある教材をどう活用すればいいかを,誰かがちょっとアドバイスすることで,子どもたちの英語環境はぐんと豊かになるはずです。

一方,アルク社は,Kiddy CAT英語教室以外の年齢層(2歳未満と,中学生以上)が対象であれば,自由にレッスンを設定することが許容されています。そこで,Kiddy CAT英語教室とは別に,泉野イングリッシュ独自のカリキュラムとして,ミニレッスン付のベビーとママの英語サロンを設けました。(詳しくは12月10日のダイアリーをご覧ください。)

最後にひとつ。じつはわたしは,かつて「子育て支援」に力を入れていました。自分自身,赤ちゃんを産んだとたんに行き場がないことに気が付いて,ゼロ歳の娘をおぶって赤ちゃん連れのママたちが集える「場作り」をしていたのです。そのときの活動はけっこう大きくなって,サロンで出会ったママたちのなかからいくつものサークルができていきました。そのひとつが「英語サロン」だったのです。

英語サロンの活動では,子どもだけではなくママたちもそれぞれに英語力をつけていくことを重視していました。今でもわたしは,英語子育てをするのなら,単に子どものためだけではなく,ママ自身の英語のブラッシュアップにもつなげていきたいと考えています。わたし自身,もともと本の虫で翻訳者になったようなタイプなので,会話は苦手だったのですが,娘が生まれて以来,彼女と一緒にヒアリングとスピーキングの力を伸ばしてきたように感じています。そうやって英語力をつけていったママたちと一緒に,お気に入りの絵本や物語の本などを訳す翻訳工房も作りたいなぁ……などと夢がふくらみます。

泉野イングリッシュは,英語をキーワードにして集まった親と子それぞれの可能性を広げるインキュベータになりたいのです。