松香フォニックス研究所では,小中学生の9年間を3つの時期に分けて,それぞれに目標を定めている。

興味深いのは,3年ずつに分けてはいない,というところ。小3から「学習」パターンが変わり,いわゆる「遊びを通じて学ぶ」のから,通常の「学科」のような学び方になるのだ。英語特区金沢市で小学3年生から英語を必修にしているのも,こうした認識に基づいているのかもしれない。

以下,松香フォニックス研究所のサイトから抜粋して,その考え方を一部紹介する。

第1期の小1〜2は,「耳と口を鍛え基礎知識を培う」段階。「たくさんの英語を聞く」「元気に歌う/全身で英語のリズムを楽しむ」「あいさつができる」「英語だけの環境に慣れる」「英語を聞いて大体の意味がわかる」「英語を聞いてからだで反応する」の6つが目標として挙げられている。

第2期は小3〜6で,「読み書きの基礎を学び,言語能力を広げる」段階。この段階から文字(アルファベット)とフォニックス(音声と文字の関係)を学ぶ。小6では「自分についての簡単な英文を書き,スピーチを発表する」ところまで進む。

第3期は中学の3年間で,「自分の力でどんどん表現する」段階。最終目標は「世界の同世代と共通の話題で意見交換できる」「自分の意見を持ち、発表できる」だ。

これはとても魅力的な提案だし,わたしも自分の教室ではこうした目標を掲げられたら……と思う。

ただ,それで思うのは,決して「週1回だけ」のレッスンでは,この目標は達成できないだろうということ。

いかにして英語を好きにさせ,自発的に学習させるか……が,正否を握っていると言えそうだ。