歌&チャンツで通じる英語!

上記を書いた後で、今日もこのフォニックス・シリーズを使ったレッスンをしました。今日は新しい子も参加したのですが、レッスンの最後に「よみきかせしてくれる人? Someone who wants to read?」とvolunteerを募ったら、英語経験も学年も違う子どもたちが先を争って読みたがり、結局、どの子も、発音もイントネーションもほぼ満点に近い音読ができました。

歌やチャンツの威力を感じずにいられません。

実は、今日は大人の(ママたちの)レッスンもありました。大人のクラスでも、わたしはよくマザーグースなどの歌を採り入れ、メロディーで歌うだけではなく、バックビートの手拍子に合わせてチャンツしたりします。今日はHumpty Dumptyを使いました。解説しながら、奥の深い歌だなぁ……とまたしても思いました。わたしは一般的に、英単語を覚えさせんがための学習用の歌(learning songs)*1よりも、こうしたオーセンティックな(時の試練を経た)歌のほうが好きです。

マザーグースって本当にバカにできません。覚えやすく、くり返しが楽しいリズムや言葉をもつマザーグースの歌は、さすがに長い歳月を生き残ってきただけの質と価値を備えているのです。大人でも、こうした歌をくり返し口ずさんでいくことで、話す英語が“英語のリズム”になっていくのが分かります。実際、わたしは大人のレッスンでも、まず歌い、チャンツし、その後に音読してもらうのですが、とつぜん音読するとぎくしゃくした「日本人英語」になってしまう人も、こうした手順を踏んだあとで読んでもらうと、かなり滑らかで英語らしい響きになるようです。言い換えれば、英語の通じやすさ(通じビリティ)が高まるんです。

さらに、音韻(ライミング)を踏んだ歌詞は、英語の音に対して鋭敏な耳を作るのに役立ちます。おまけに、文化的な違いや、英語の“常識”も学べます。いいことづくめなんですネ。あとは、数あるマザーグースの曲のなかから、何を選んで、どう教えるか……そこが難しいのだけど、面白いところだとも言えるかもしれません。

*1:特に日本人用に作られた“教材ソング”は、音楽的にも“いただけない”ものが少なくありません。