ピーターと狼&動物の謝肉祭

一週間ほど前、図書館でピーターと狼と動物の謝肉祭のLDを娘と一緒に鑑賞した。この2つは音楽と映像のコラボレーションとして定番中の定番だけど、このLDは一風変わっていて、折り紙で作られた動物たちが登場するイギリス製の作品だった。娘は一回観ただけですっかり気に入り、実際、細部までよく覚えていて、近いうちにまた観に行くのを約束させられた。LDのナレーションは日本語の吹き替え版だったが、おかげで今回の旅行中、英語版のCDのほうもよく聞いてくれた。

子どもの頃のわたしは、この種のクラッシック音楽やディズニー映画などのLPと絵本がセットになったものが大好きで、くり返しLPをかけながら絵本をめくっては、いろいろと想像をめぐらせたものだった。それで、自分の娘にも同様に耳と目の両方で楽しめるものはないかと機会があるたびに探していた。結局、欲しいような品物は見つけられなかったけど、音楽のほうはこの2つの作品が入った廉価版CD(ナレーションは英語)があったので、それをしばらく車でかけ流し、気が向いたときに娘に物語の概要を説明したりしていた。その後にLDを見せたら、母の思うつぼで、娘は一発で気に入ってくれた、というわけだ。CDのナレーションを覚え、時に日本語で、時に英語で解説をつけているのにほくそえんだ。

こうした方法は、情操教育のためばかりではなく、英語のインプットのためにも役立つ。昨日のダイアリーに書いたJazz ChantsのCDもそうだけど、絵本やビデオ(DVD、LD)によって自分の中ですでにイメージが形成されている物語を英語のCDで聞くと、CDの音がさまざまな場面や感触やコンテキストと絡み合い、記憶に残りやすくなるように思う。言葉というものは本来、五感を駆使して覚えるものなのだから、おそらく、そのほうがただのCD聞き流しよりも、より自然に習得できそうだ。

こうやって日々、子どもへのインプット方法を工夫し、実践している。「どの英語教授法がいいか、どの英語教材がいいかと、これほど熱心に研究して、工夫している子どもの英語の先生はいない」と、バイリンガルの子どもを2人育てている古くからの友は誉めてくれたが、つまるところ、日本国内で(しかも地方で)暮らしながらも、どうにかして、自然な形で娘に英語を習得させたいという思いが、わたしの原動力になっている。東京にいたら、インターナショナル・スクールに入れて安心していたか、逆にインターの勉強についていけるだろうかと心配ばかりしていたのかもしれない。

実験台になってもらっている娘には悪いが、ある意味で、いろいろ工夫し、実際に成果が上がっていることを実感できる今が面白い。わたし自身の英語力アップにも役立っている。英語いくじバンザイ!