バーニーからエルもへ

ここ1週間ほど、娘はバーニーづいていた。ところが今秋に入ってから、突然、セサミストリートのブームが始まった。娘が1歳頃にテレビから録画しておいたビデオを持ち出して、“日本語で”観はじめたのである。思わず“日本語で”と強調したくなったのは、これまでは、ほうっておいてもほとんど常に英語で観てきたからだ。「どうして日本語にするの?」と聞いたら、「英語だと難しいから」と言う。ついに来た……英語の音を楽しむよりも、日本語で意味を理解したがる時期がやって来たのだ。

それにしても、うちの娘の場合はこの転換時期の訪れがほかの子よりもだいぶ遅かった。ほかの学科について見ていても、ゆっくり成長するタイプなのかもしれない。その分、英語のインプットが多くなったのは、英語の成長という意味ではよかった(その分、日本語の成長が遅れたという弊害はある)。

なんにしても、久しぶりにわたしもセサミを聞くことになった(画面を見る余裕はないので、たいてい台所仕事をしながらの流し聞きになる)、懐かしい歌がいっぱいある(れっきとした歌手の歌は日本語の吹き替えがないのだ)。

娘は今までの「?」を解消するかのように、いちいち、「ここはこう言っている」「この歌はこういう意味だよ」と解説してくれる。この後で、再び英語で観る時期にもどってくれればいいのだけど……と、つい思ってしまう。欲張りな母である。