リスニング・ゲーム

このところレベル2のクラスの子たちは、三人称を学んでいる。カードやパペットを使った使い分けの練習に加えて、CDを使って、theseとthose、sheとheの聞き分けゲームで、リスニングの訓練もしている。

このリスニング・ゲームは、子どもたちのお気に入り。最初は間違ってばかりだけど、“Are you sure? Listen carefully.”と正しく答えられるまで何度か聞かせると、悔しがりながらもどんどん真剣になっていって、何度か聞くうちに、「全部わかった!」“Yes, I'm sure!”になる。聞き分けのコツがつかめるようだ。その後は、ほとんど間違わなくなる。

このリスニング法、実は自分が高校生くらいのころにやっていたもの。「聞こえない」センテンスを何度もリピートして聞き込んでいくと、these/thoseやshe/he程度の違いであれば、必ず聞こえてくるようになる。

もっと「何を言ってるのかわからない」は、たいていまだ知らない単語やチャンクだ。そういうのを音の塊として捉えられるようになるまで聞き込むと、英語の生の表現として脳裏に刻み込まれる。音が先行でいいのだ。意味はあとからついてくる。“Not at all.”などは、そうして覚えたものだ。(最初は「ナラロー」と聞こえた。そういえば、ビートルズの“Let It Be.”も「レルビー」と歌ってるように聞こえたなぁ。)

大人クラスでも同様の指導を(形を変えて)しているのだけど、子どものほうがずっと反応がいい。音については、子どもの感度はやっぱりすごいなぁと脱帽せざるをえない。

それにしても、theseとthoseの違いをわたしが覚えたのは中学生になってから。この子たちは小2で、もはやそういう日本語にない概念を(頭よりも感覚で?)覚え、発音を身に着けてしまうのだから、すごいというか、うらやましい気もする。