平和を紡ぐ1000人の女性たち

『もうひとつのノーベル平和賞』

2000ページを超えるこの本をようやく読み始めました。自分が翻訳した部分はまだ出てきてないし、他の方の翻訳をチェックした部分は分からないことがすこ〜し残念です……が、これだけの膨大なプロジェクトを成し遂げてくださったのですから、個人のちょっとした不満など吹き飛んでしまいます!! わたしはドクター論文で忙しいさなかで(おまけに体調を崩した時期で)ほんのちょっとしか手伝っていなかっただけなのに、チェッカー名のなかに「つかはらくみ」とちゃんと入れてくださったのを見て、とてもうれしかったです。

かつてわたしも翻訳グループを立ち上げ、数人の翻訳をとりまとめて何冊かの訳書を出してきた経験があるので、その何百倍もの翻訳者の力量差、クセの違い等々を乗り越えて、一冊の翻訳書をつくりあげたスタッフのみなさまは、さぞかし大変な思いをされたことでしょう……本当にご苦労が偲ばれます。ここではお声をかけるしか、わたしにはできません。おつかれさまでした! ありがとうございました!! すばらしいお仕事をなさったと思います!!!

このすばらしい本を眠らせておくのはもったいないので、全国の公共図書館や大学などへの納入を呼びかける活動をぜひぜひ全国でくり広げてほしいです!(念のために言っておきますが、いくらプロモーションしても、わたし自身は印税収入などもらえませんので、誤解なきよう。)

おまけですが、この翻訳プロジェクトのサイトをご紹介しておきます
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『1000PeaceWomen 』を1000人で翻訳しよう! プロジェクト

わたしが翻訳ボランティアを申し出た時点での募集記事なども出ていて、「そうそう、これに賛同してメールしたんだったっけ」と、なんだか懐かしかったです。

このプロジェクトは、ノーベル平和賞を女性が初めて受けた1905年から100年経った2005年に、女性のノーベル平和賞候補者を推薦するという世界的な運動から始まり、そこで選ばれた女性たちのプロフィールを1000人の女性の手によって訳し、一冊の本にまとめるという作業を日本の女性ボランティアたちが開始したのでした。3年間をかけて訳した訳本は、ようやく2008年12月に完成しました。

いわゆる「有名女性の人名録」ではありません。日本人でノミネートされていた若干名のうちどなたも、わたしにとっては、ほとんど見覚えのない方々でした。

冒頭から読み始めて、個人的には、「私は隔てる壁ではない――その壁を壊すひびきである」というスローガンに感銘しました。日々、読み進めていきたい本です。読み終わったら、わたしにもきっと決意と勇気が満ちてくるのではないか……そんな期待を抱かされる本です。