「読みきかせ」が長いブームになっています。最近は,英語絵本の読みきかせが親子の英語学習に役立つことが注目を浴びるようになりました。ママ・パパのやり直し英語のために,子どもと一緒にやさしい英語絵本から読み始める方法も紹介されつつあります。

 読みきかせが日本に広まったのは,2000年の「子ども読書週間」の際に,イギリスのブックスタートという制度が紹介されたことがきっかけのようです。1992年にイギリスのバーニンガムで始まったブックスタートは,親子関係を育むばかりか,子どもの知的発達によい影響を与えることが後に解明されて,どんどん広まっていきました。現在,イギリスでは赤ん坊が産まれると読みきかせのための本のセットが政府から支給されるそうです。色とりどりの絵本のセットは,いかにも子どもたちが喜びそうなものばかり。

 そんな歴史や理論は知らなかったものの,もともと自分が本の虫だったわたしは,娘が小さい頃から積極的に読みきかせを採り入れてきました。我が家では,娘にゼロ歳児の頃から外国語(当初は英語だけではなく多国語)の音声を聞かせてきたのですが,それと平行して,日本語の絵本だけではなく,英語絵本の読みきかせもしてきたのです。

「赤ん坊に英語の絵本を読んでどうなる?」と思う方もいるかもしれませんが,赤ん坊だからこそ,英語も日本語もわけへだてなく,自然に受け入れてくれます。もともと絵本は絵を楽しむもの。かつて英語子育てサークル活動をしていたときには,ゼロ歳児から2歳児未満くらいの子どもたちに,英語の絵本を拡大コピーして紙芝居のようにしたものを読んでやったりしていましたが,子どもにも親にも好評でした。現在,7歳になった娘は日本語も英語も区別なく,「これ読んで」と持ってくる「本好き」になりました。(ただし,英語のほうは,たいてい文字が少なめの本ですが。)

我が家の経験からしても,英語読み聞かせが,子どもの英語学習のために効果があるのは間違いありません。だから,「もっと英語の読みきかせ会があればいいのにな」と常々思っていました。

 先日,図書館で娘に読み聞かせるための英語本を借りたときに,ふと思いついて,「ボランティアで英語絵本の読みきかせをやらせてもらえませんか?」とカウンターの職員に声をかけました。「それはいい」ということになり,昨年のKENのクリスマスパーティーで学生さんと一緒に英語絵本の読みきかせをしてくださった北陸大学の井上裕子先生と,3月4日に図書館の冬のおはなし会で英語絵本の読みきかせを行なうことになりました。歌やゲームも交えた楽しい会にするつもりです。ぜひ遊びに来てくださいね。

 4月からは他の読みきかせサークル同様に,定期的な英語絵本読みきかせ会もスタートする予定です。読みきかせ自体は特に資格も何もいらない活動です。一冊の本について十分に練習してから人前で読むので,本さえ選べば初心者でも大丈夫。読める本が増えるごとに着実に英語力はアップします。勉強会を開くことも検討しています。あなたも一緒にやってみませんか?