ORTのステージ1〜3、各ステージ3パックずつの計54冊が今週届いた。娘は冒頭から1パックずつ(CD1枚ずつ)聞きながら、一緒にページをめくりだした。次から次へと聞きたがり、本を見たがる。この調子だったら50冊なんてすぐに終わってしまう。

彼女はよみきかせを聞くのも大好きだし、CDを聞きながら本をめくるのも大好き。だけどなかなか、自分一人で読もうとはしない。教えてほしいとも言ってこない……この点について、わたしはひたすら待ちの姿勢だ。

ここ数ヵ月ほど、ちょっとしたフォニックスを導入してみたり、いろいろ仕掛けてみてはいる。だけど、「まだ読めない」の一点張り。まあ、日本語の本は好きなようだし、英語のほうも自分で読む以外のことはこんなに好きなのだからと、強制しないように努めている。

英会話学校に2歳から通っている知り合いの一年生は、すでに文も読めるし、英検5級にも受かったそうだ。そういう話を聞くとつい焦りそうになる。だけど、教育は――とりわけ幼い子どもに対する教育は――「ムチで知識を叩き込む」のではなく、すでに子どものなかにある能力を引出すeducation(educateは引出すの意)が大切だということを忘れてはならない。娘の英語の学び方は、その子とは違う。娘の中に育っている力は、彼女独特のものなのだ。英語のみの環境に行っても全くおじけず、2時間に渡る英語の映画や何十頁もの英語の本でもまるごと楽しめるわが娘の今の“能力”をどうにか引出して、はぐくんでやりたい。

かつてプロのガーデナーを養成するガーデニング・スクールに通っていたことがある。子どもを育てるのは、植物を育てるのに似ている。肥料や水は適度でいいし、やりすぎはかえって枯らしてしまう。しかもどのくらいが“適度”なのかは植物によって変わる。その植物が今置かれている環境によっても変わる。

頃合いを見ながら育てていくしかない。

話戻して、今回購入したORTへの娘の最初の反応はとても良いと言えるだろう。この好奇心をどうつなげ、発展させていくか……そこが腕の見せどころかな。

新米教師の模索はつづく。