手前味噌ですが、うちの教室を見て歓声をあげる人がしばしばいる。古ぼけた賃貸マンションの外観とは別世界が広がっているからだ。楽しそう、子どもが喜びそう、英語を学ぶ雰囲気がある……等々とも言われた。だけど、もはやすっかり春。そろそろスクールのインテリアを変えなくちゃならない。

オープンしたのが冬だったので、最初はともかく防寒対策を一番に考えた。東京のマンション時代にシックなインテリアに合わせて買った電気カーペットを持ち込み、オイルヒーターを新調し、窓には防寒対策のフィルムを貼った。だけどそろそろ、ヒーターやカーペットはうっとおしくなりつつある。教室用に買ったわけではないエスニック柄の(おまけにサイズも合っていない)カーペットはなおのこと、うっとおしく感じられる。

今、教室用に借りている部屋は二間。玄関から短い廊下を経た先の4畳半と、その左奥に位置する6畳のフローリングの部屋だ。(親子で参加できるサロンを開くためには、最低、これくらいの広さが欲しかった!)4畳半に玄関からの冷気が来るので、いろいろ試したあげく電気カーペットはこちらに敷くことにした。左奥の部屋にはアルファベットのクッション・パズル(とでも言うのか?)を敷き詰めてある。このクッション・パズルを敷くというアイディアはアルク直営のKiddy CAT英語教室でも使われていたけど、じつのところうちの教室のこのパズルは、もともと自宅にあったもので、直営教室を見る前からこれを使おうと思っていた。自宅では、常に敷き詰めておくのではなく、時々持ち出して、子どもの遊びに使っていたのだけどね。手頃な価格だし、掃除もしやすいし、子どもが転んでも安心なのだけど、ものすごくカラフルなので、敷きっぱなしにするなんて、専用教室じゃないと、とてもできない。しかし、これが教室のうきうきした雰囲気作りに一番貢献している気がする。

窓が多い部屋なので、カーテン代は悩みの種。バーゲンで安くなっていたエレガントすぎない柄のレースのカーテンをたっぷり使い、長すぎる分はカーテン・クリップで留めて、バルーン・カーテン風にした。これは可愛くてアットホームな雰囲気をかもしだしている。窓からの冷気対策の防寒フィルムを貼る下に、教室の名前やキャッチフレーズを貼りだしたのだけど、こちらはそろそろ見直す必要がある。(アイディアはあって、素材も買ってあるのだけど、作る暇がない。)出窓には、クリスマスにはそれらしく、イースターにはイースター・エッグとバニーのディスプレーをした。部屋の中には、数々のぬいぐるみと共に、特大サイズのくまのプーさんのぬいぐるみがあるのだけど、ちょうどその小型版にあたるプーを日曜の子育てバザーでゲットしたので、出窓に置いた。現在、出窓には、やはり特大サイズのエリック・カールの『はらぺこあおむし』の英語絵本を飾ってある。(本やディスプレーはちょこちょこ変えて楽しんでいる。)

壁には、ジャスト・フォー・キッズで購入したアルファベット・トレインをぐるりと張り出した。クッション・パズルから文字を選んで“WE LOVE ENGLISH”と掲示した。さらにアルファベット表、Colour、Shapeなどのポスターなどを何枚も貼っている。本当は日本が“極東”になっている世界地図が欲しいのだけど、手頃なものがなかなか見つからずにいる。カラフルなアメリカ製の学習用ポスターを張り出すというのは、娘が土曜スクールに通っていたインターナショナル・スクールの教室を真似たものだけど、実際の授業にも重宝する。子どもたち自身も、色の名前がとっさに出ないときに、それを指さしたりしている。ホワイトボードやコルクボードの他、乳児保育園で先生たちからプレゼントしてもらった手作りの壁掛け(人形や車などを貼ったり取ったりできるものなど)などもかけてある。子どもたちに人気の卵型のまとにヒヨコを投げてくっつけるタイプのダートは、娘が夏祭りで当ててきた景品なのだけど、なかなか可愛い。

最近、パソコンを持ち込んだのだけど、それは部屋の隅に寄せてあるバー・カウンター様のテーブルの上に置き、背の高いスツールに座って使うようにした。(最近の子どもたちは、パソコンをみるとすぐ寄ってきて、いたずらしたがる。)背の高いテーブルと、高い出窓の上は、小さい子にいたずらされたくないものを(臨時に、あるいは親向けのディスプレーとして)置くのに便利だ。今はカラフルなイースターエッグをガラスのジャーに入れて飾ってある。オーディオ類はその近くのメタルラックにまとめることで、子どもには手を出しにくい雰囲気にしている。(機械の周りは、可愛く飾らないほうがいい。)

ぬいぐるみやカラフルな布のボールなど、小さい子が遊べる玩具は、わざと見えるように透明のダイス型の袋に入れて、玄関から真正面の4畳半の片隅に置いてある。壁際につけた家から持ってきた籐のボックス・ベンチの中には、子どもたちにいたずらされたくない様々な雑貨を入れた。(カード・ゲームで使うカラフルなハエたたきもそのひとつ。)ベンチは簡単に開けられないようにするためと、子どもの関心をひくために、リープフロッグのフォニックスのマシン(下の絵)や、アルファベットのパズル、消したり書いたり自由にできるお絵かき板などを置いてある。フォニックス・マシンは、音が出るのが楽しいのか、予想していたよりも小さい子が手を出すことに気が付いた。自宅用に買っていたものだけど、娘はあまり遊ばなかったのでここで役立ったのがありがたい。
フォニックス スーパーセンターフォニックス スーパーセンター

アルファベットのパズルは100均のものも含めて数種類あるけれど、授業で重宝しているのはエドインターの木製のABCパズル。これも、もともと自宅用に買っておいたもので、しかもわたしは後々、子どもにスペリングを教える日のことを思って大文字1組、小文字3組をまとめて買っていたので、現在、子どもたちに小文字を教えるためにフル活用している。
ABCパズルABCパズル
授業に使うなら、マグネットになっているもののほうが、より便利かもしれない。ただし、よりお高くなる。

ホワイトボードは、現在、イーゼルに立てかけてある。だけど、安定が悪くて子どもたちが書きづらそうなので、近々、壁掛け式に変えるつもりだ。

今、迷っているのは、電気カーペットと、とりあえずの防寒対策として廊下に敷いたラグを片づけた後をどうするか、だ。アルファベット・パズルを敷き詰めるか? それとも夏用の敷物を用意するか? シーズン毎に変えるインテリアの材料は、いったいどこにしまっておくのか――という問題もある。全面カラフルなアルファベットでは、わずらわしい気もするけれど、日常と切り離す効果はあるかもしれないね。じつは、インテリアを考えるのはかなり好きなほうなので、楽しい悩みはなおも続くのであった……。