プレイセンター

うちの英語教室はまだ3つしかクラスがない。だから,レッスンのためにせっかく借りている可愛いレッスン部屋も,閑古鳥が鳴いていることが多い。もっと何かで活用しないともったいない。春は病気続きで身動きできなかったけれど,そろそろ元気が戻ってきたので,本格的に考え始めた。まだ形にもなっていないアイディアをつらつら友達にしゃべっていたら,「プレイセンターがいいじゃない!」と言う人たちが出てきた。そこで考え始めている。

レイセンターとは、ニュージーランドの未就学児養育制度のひとつ。親の状況にかかわらず,未就学児一人に対して一律に国から養育費が出るこの国の親たちは,国からもらったお金を使って保育園/幼稚園に入れてもいいし,自分の手で育ててもいい(養育費は自分の懐に入る)のだが,各地に作られているプレイセンターに参加するという選択肢もある。

レイセンターは,親による自主保育の一形態である。親が子どもたちの遊びや学びについて学習し,保育や自主運営に自ら参加していく。やることはかなり本格的で,ふつうの保育園・幼稚園では飽き足らない母親たちが集まってくるため,「子どものために」様々な工夫を凝らし,知育活動も重視している。そうしたプレイセンターでの活動は,ニュージーランド社会では一種の“キャリア”と見なされている。歴代の女性の首相や閣僚がプレイセンターの出身者であることは,日本でも何度か報じられている。

じつのところわたしは,このプレイセンターを開設するためのスーパーバイザーの資格をもっている。東京で子育て支援活動*1をしていた頃に,学んできたのだ。結局,プレイセンターそのものは開設しないできたけれど,これを学んでいるおかげで,自分自身の育児にも余裕をもてたし,子どもたちの活動を計画するのにも,なにかしら役立っているような気がする。(子どもが不登校になったら,いつだってフリースクールを作ってやるぞ,と思える気楽さがある。)

もちろん,うちの子はもはや小学生なので,ニュージーランドのプレイセンターをそのままもってきて開くつもりはない。(プレイセンターは基本的に当事者がやるものだから。)だけど,考えてみれば,プレイセンター式のプチ学童みたいなものならできそうだし,自分の娘も通わせられる。それに毎日開かなくたっていいのだ。うちの英語絵本や英語のビデオ,英語のゲーム*2などを駆使して,“英語の遊び場=イングリッシュ・プレイパーク”を週に何度か開くことなら可能かも……と思い始めた。

レッスンではなかなか時間がとれなくて,いつも途中で打ち切って子どもたちをがっかりさせている英語のカードゲームだって,場所と時間さえあればとことんやれる。英語の歌をみんなで覚えたり,手遊びしたり,踊ったり……といった英語遊びにも,たっぷり時間をかけられる。スペリングフォニックス導入のためのカードゲームやボードゲームを交ぜてもいい。クラフト作りや,からだを使った遊びも,英語で指導すれば,ひと味違ってくる。わたしの英語絵本コレクションのなかから,よみきかせをしてもいいし,少し読めるようになった子は部屋の片隅で読書三昧してくれててもいい。たまには,みんなでWee SingやWigglesなどのビデオをかけて,ビデオに合わせて歌ったり,踊ったりするのも楽しそう……。

……なんて妄想が膨らんでしまう。

あとは具体的に,いつ,どういう形でやるか、だ。英語教室とは全く別物にするつもりです。(前に書いたとおり,教室の生徒さんは一人一人を指導しますが,プレイパークは「英語で遊ぶ場」を提供するだけです。)ご意見ご要望がありましたら,ぜひお聞かせ下さい。

*1:実態は当事者=母としてのさまざまな活動だったけど

*2:先日数えてみたら,娘のため+教室のために集めた英語絵本はすでに400冊を超え,英語のビデオも100本近くあった。いつの間に?