絵本の共同購入について

以前、わたしはこのブログで、英語絵本共同購入を呼び掛けていたのですが、次のような事情のために、それが難しくなってしまいました。

2007年4月初めの時点では、米国Scholastic社(以下、スカラ社とします)のブッククラブの制度を利用した共同購入グループが日本国内にいくつも存在していました。そのほとんどが「ボランティア」として共同購入のお手伝いをするとして、一緒に購入しませんかと呼び掛けていました。ネット上に日本語で操作できるショッピングカートなどを設けているグループもあったので、ほとんど普通のネットショップと変わらない感覚で「注文」できました。わたし自身、そうした共同購入グループに何度か個人的に注文していました。

そのうちに、英語絵本よみきかせを広げたいという気持ちが強まってきて、より多くの人が格安で本を買えるようにするため、金沢イングリッシュ・ネットワーク(KEN)で下請的に(とはいっても、もちろん無償のボランティアです)注文のとりまとめを行おうと考えました。みんなで一緒に注文するということで集まるようになれば、本の貸し借りや譲り合いもできるし、他の人の買った現物で確かめてから注文したり,絵本の情報を交換したりなど,互いにメリットがあると思ったからです。

そこで4月に共同購入の開始を呼びかけ、実際、4月半ばに国内のある共同購入グループに注文を出しました。ところが、4月末になって突然、米国のスカラ本社から「本来、ブッククラブはスクールの教師と生徒のために設けた制度なので、教師が自分の教室用に購入する、もしくは自分の生徒のために購入する本以外を注文しないでほしい」との連絡がきたため、「今後は部外者の注文は断る」と、わたしが“注文”していた国内の共同購入グループが知らせてきました。他の共同購入グループも、次々とネット上の“お店”を閉じていきました。

注文を受けられないという通知だけではなく、わたしがブログに書いていた共同購入に関する情報の削除も求められました。事情を知ったわたしは、言われたとおり書き込みを削除してから、すぐさま泉野イングリッシュとして、スカラ社との取引口座をもつ手続きを取りました。

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その後、いろいろハプニングはあったのですが、ゴールデンウィークのあいだに手続きが進み、ようやく今週になって、泉野イングリッシュの取引口座が開設されて、直に注文ができるようになりました。ただ、それにより、わたし自身がスクールのブッククラブ主催者として「自分の教室の生徒のみ」という制約を受けることになったのです。そのため、前に呼び掛けていた地域でのブッククラブは作れなくなってしまいました。共同購入に期待をかけていた皆様、申し訳ありません!! でも、どうか事情をご理解ください。

なお、自分でやってみて、注文のとりまとめや仕分けの作業がどれほどたいへんかがよく分かりました。なにしろお金を扱うとなれば、やはりミスは許されませんから、チェック作業もたいへんでした。数人の注文でもこんなにたいへんなのですから、これまで何年もボランティアで、大量の作業をしてくださった他の教室の先生方の努力と献身にはほんとうに頭が下がります。この場を借りて心から御礼申し上げます。
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より多くの親子に質の高い英語絵本をいっぱい読んでほしいという気持ちには、今も変わりはありません。しかし、上記のような事情で、少なくともスカラスティック社のブッククラブ制度を利用した“共同購入”は不可能になりました。ただ、今後も他の共同購入の可能性を探っていきたいし(他の出版社はどうなのか?など)、英語絵本の貸し出し制度(英語文庫)を作ることも検討中です。

また現在、泉野イングリッシュでは、プレイルーム(会員制の英語の遊び場)*1、興味のあるかたはお問い合せください。20日の英語いくじサロンでも、8月のデイキャンプの話に加えて、プレイルーム構想についても少しお話しできるかと思います。

これからも、地域の英語環境を向上し、グローバル・キッズを育てていくために(そして親もまた子どもと一緒に成長していけるように)、自分にできることを試行錯誤しながらがんばっていきます。どうかみなさまのご理解とご協力のほどをお願いいたします。


金沢イングリッシュ・ネットワーク*2代表
泉野イングリッシュ主宰
つかはらくみ

*1:レイセンター、プレイパーク、プレイランド……と、まだ名称は迷っているのだけど、とりあえず、こう呼んでおきますね)を開こうと計画しています。スクールに置いてある(個人所有のものですが)約400冊の英語絵本や数十本のビデオ、ゲームなどで、こどもたちが自由に遊べるようにしようと思っています。もちろんよみきかせも行います。近々会員募集を開始しますので((わたしが大富豪だったら、誰でも自由に来れる空間を作りたいところなんですが、なにしろ狭いスクールですし、資源も限られているため、一緒にルームを運営していこうというお気持ちのある親子に限定せざるをえません。ご了解ください。

*2:略称KEN 親子の英語体験を豊かにするためにボランティアで活動しているグループです