親の英語学習と英語子育て

時々、小さいお子さん(0歳〜2歳、3歳……ケースバイケースですが)のいるママから、そうした年齢の子が出られるクラスはないのかとのお問い合せがあります。結論から言えば、現時点では小さいお子さんの“英語クラス”はやっていません。代わりに、そうしたお子さんを連れて参加できるママのための英語クラスは開いています。

そう答えると、「わたしはいいんです。この子だけ英語をさせたいので……」と二の足を踏まれる方も少なくありません。でも、自分がやりたくないものをお子さんに押しつけるのは……考え物ではないでしょうか???

だけど実際、そういう方でも、よくよく話を伺ってみると、お子さんに英語をやらせたい……という気持ちの裏に、自分自身が英語が話せたらいいなという憧れや願望を抱いているんですよね。

お子さんが小さいうちは、ママが自分のブラッシュアップも兼ねて英語を学ばれるのがいいと、わたしは思います。それは、自宅に英語環境を作るためでもあるのです。親が英語を学ぶようになると、自宅に英語の本やCDが存在するようになります。たとえ赤ちゃんでも、親が英語をかけ流したりするようになれば、それまでは無かった英語との接点ができることになります。そして、親のほうは自分の英語の練習も兼ねて、英語絵本を子どもに読み聞かせてあげたらいかがでしょう? 「わたしはいいから、子どもだけ」とおっしゃるのでは、親にとって英語環境作りは「仕事」になり苦になりますが、自分のためにもなると思えたら、楽しいし、やりがいも、充実感もあり、かえって長続きするように思います。

それに、言うまでもなく、子どもにとって、いちばん影響力があり、いちばん密に接する相手は、何といっても親なのです。仮にいわゆる“英語耳”を作りたいと思うなら、週に1〜2回、1〜2時間だけ教室に通うのでは、英語のインプット量は全くもって足りません。だから、自宅で普段、何をどうやっていくのかが、とても重要になりますし、それをコントロールできるのは親だけです。もちろん、自宅でどうやればいいのか、ポイントをお教えすることは第三者でもできますが、実行するのは親なのです。つまり、親が英語が嫌いだとか、英語の知識が全くないというのでは、継続が難しくなるように思います。

「ただかけ流していればいい」という教材が多数出回っているのも事実ですが、仮に親に多少の英語力があれば――あるいは英語を使おうという態度・意志があれば――CDで聞こえてきた音声や、ビデオ・DVDで使われていた表現を、現実の事物と関連づけ、反復強化してやるといったことが可能になります。(子ども相手のものですから、基本を押さえてしまえば、必ずしも難しいことではありませんよ。)

わたしはいいから子どもだけ、ではなく、わたしも子どもも一緒に……やっていきましょうよ、ね!